米IBMが通信サービス・プロバイダのe-business支援で米ルーセントなどと連携

横田英史

2000.11.15

　米IBMが米国時間11月14日に，通信サービス・プロバイダ（TSP：Telecommunications Service Providers）を支援する取り組みを明らかにした。フランスのAlcatelや米Lucent Technologies，カナダのNortel Networksなどの主要なパートナ企業と協力し，自社のハードウエア，ソフトウエア，サービスを提供する。

　上記の3社のほか，米Telcordia Technologies，Ulticom社が参加する。IBM社はこれらの企業と協力し，e-business向けインフラを構築する。

　電子商取引向けの標準規格であるNEBSに準拠したサーバ「pSeries 640」「xSeries 330」やストレージ製品「IBM 2104 Expandable Storage Plus (EXP Plus)」，キャリア・レベルのミドルウエア「WebSphere Everyplace Suite (Everyplace Suite)」，IBM社傘下の米Tivoli Systemsによるサービス管理ツールとコンサルティング，システム統合，管理サービスを組み合わせる。

　提供する主なソリューションは以下の通り。

・「Wireless e-business Offerings」。モバイル機器向けe-businessのためのサービス構築や導入，管理を支援する。

・「Broadband Offerings」。DSL，ケーブル，無線といったIPベースの広帯域インフラを設計，導入，管理できるようにする。

・「IP Telephony Solutions」。データと音声トラフィックの配信を可能にする。

・「BSS/OSS Transformation Services」。既存のbusiness support systems (BSS)やoperations support systems (OSS)をIP対応にする。

・「Internet Data Centers」。アプリケーション・サービス・プロバイダ，インターネット・サービス・プロバイダ，WWWホスティング企業に高速ネットワーキングとデータ・センター・サービスの提供を考えるTSPに向ける。

　IBM社はこれらのソリューションの開発と検証に向けた研究所「Network Innovation Laboratories」を北米，欧州，アジアに開設する。2001年3月に運営を開始する計画である。