米Nielsen//NetRatingsが米国時間11月13日に,「2000年のオンライン・ホリデイ・ショッピング,出足は鈍い」とする調査結果を発表した。同社がインターネットの家庭ユーザと職場でのユーザの両方を対象に,カテゴリ別に主要WWWサイトの閲覧状況を調査したもの。

 玩具やゲームのカテゴリでは,1999年11月第1週(10/31~11/7)に46.9%の伸び率を記録していたが,2000年11月第1週(10/29~11月5日)では-0.5%と伸び率はマイナスとなった。同様にコンピュータ/ハードウエアのカテゴリでも1999年同期間の18.5%から2000年同には-6.5%へと,マイナスに転じた。1999年に55.9%増と最も高い伸び率を記録していた民生機器のカテゴリでも,2000年は大幅に減速し伸び率は16.2%にとどまっている。

 また,ホリデイ・ショッピングで利用の多い主要WWWサイトにおける家庭ユーザの利用状況をみると,家電量販店の米BestBuyが1999年の10月以降の比較では127.7%増となるが,2000年での伸び率は21.1%にとどまっている。同様に,玩具の米Etoys.comは1999年比では55%増だが,2000年の伸び率は6.8%。また,アパレルの米Gap.comでは34.3%から2000年は-9.7%,Jcrew.comは同26.7%から-34.3%へと伸び率は大きくマイナスに転じている。

 「1999年はホリデイ・ショッピングで初めてオンラインを利用する消費者が多数にのぼり,多くのWWWサイトが飛躍的な伸び率を記録した。2000年は,市場が成熟期に入るにつれ,昨年と比べて環境が厳しくなっている。オンライン販売業者にとって,向こう2週間が勝負どころとなる」(Nielsen//NetRatings社副社長のSean Kaldor氏)。

調査結果の詳細は以下の通り。


■表1 ホリデイ・シーズンのオンライン・ショッピング・サイトの閲覧状況推移/1999年と2000年のユニーク・オーディエンス数の比較
カテゴリ 99/10/31-11/7の伸び率 00/10/29-11/5の伸び率
民生機器 55.9% 16.2%
玩具およびゲーム 46.9% -0.5%
コンピュータ/ハード 18.5% -6.5%
アパレル 13.4% 9.2%
書籍/音楽/ビデオ 12.5% 4.9%
贈答品などギフト 1.0% 12.5%

注:数値はそれぞれのカテゴリの主要WWWサイトから分析。ただし,1999年と2000年のサイトは同一ではない。
出典: Nielsen//NetRatings社


■表2 主要WWWサイトにおける家庭ユーザのユニーク・オーディエンス数推移/1999年と2000年の比較
WWWサイト 99/10/25-31 99/11/1-7 00/10/23-29 00/10/30-11/5 99年からの伸び率 2000年伸び率
Bestbuy.com 89,040 202,716 450,319 545,356 127.7% 21.1%
Etoys.com 522,934 810,589 580,411 619,790 55.0% 6.8%
Buy.com 287,656 438,572 495,554 490,609 52.5% -1.0%
Gap.com 217,331 291,881 290,542 262,434 34.3% -9.7%
Jcrew.com 135,674 171,884 204,883 134,678 26.7% -34.3%

出典: Nielsen//NetRatings社

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