HP社が米国時間11月13日に,フィンランドのNokia,スウェーデンのEricsson,米Palmと携帯電話機やハンドヘルド機を使ったWWWベースの印刷技術に関して協力体制を敷くことを同日明らかにした。

 HP社は,Palm社の「Palm V」製品とBluetooth技術で無線接続して出力するプリンタのプロトタイプをデモンストレーションする。

 Nokia社とは携帯電話機向けインターネット・サービスのソリューション開発で提携を結んだ。第一弾として,Nokia社製携帯電話機からHP社製プリンタに出力したいURLを送信してWWW上のドキュメントを出力するためアプリケーションを開発する。

 Ericsson社とは,携帯電話機から電話帳,カレンダ,テキスト・メッセージなどを印刷するBluetooth対応プリンタのプロトタイプを共同で開発する。

 また,HP社は約1.6kgの無線対応モバイルPC「HP OmniBook 500」を同日発表した。

 なお,HP社は2000年8月~10月期および2000年会計年度の決算を同日報告している。当四半期の売上げは133億ドルで,前年同期の114億ドルから17%増加した。1株あたりの利益EPS (Diluted Earnings per Share)は41セントで前年同期の36セントから14%増と順調に推移したとしている。

 地域別でみた売り上げは,米国が60億ドル(昨年同時期比13%増),欧州が45億ドル(同15%増),アジア太平洋が19億ドル(同36%増),中南米が6億ドル(同11%増)。

 レーザーおよびインクジェットプリンタ,画像デバイスなどの当四半期の出荷は1200万台で売上げは前年同期比31%増。特にディジタルカメラとプリンタは137%増と大幅に伸びている。

 ワークステーション,デスクトップ,ノートブック,モバイル機器,UNIXおよびPCサーバー,ストレージ,ソフトウェア製品などのコンピュータ・システム全体の売上げは前年同期から29%増で堅調。ネット・サーバは20%増,企業向けストレージ・システムは40%増,ソフトウェアの売上げは18%増,家庭向けPCは62%増,ノートブックPCは164%増,ワークステーションは11%増,企業向けデスクトップPCは8%増だった。

 2000年通年の年間総売上額は488億ドルで昨年から15%アップ。地域別の内訳は米国が216億ドル(14%増),米国以外では272億ドル(16%増)。純利益は36億ドルで1999年通年の31億ドルから15%増加した。1株あたりの利益は1.73ドルで昨年の1.49ドルから16%アップ。

[www.hp.comに掲載の発表資料1]
[www.hp.comに掲載の発表資料2]
[www.hp.comに掲載の発表資料3]