米AT&Tが米国時間11月9日に,Ronald A. Katz Technology Licensing, L.P. (RAK)社とのあいだで長期にわたって争ってきた特許侵害に関する係争で,両社が和解に達したことを明らかにした。

 両社は1997年から訴訟を続けてきた。AT&T社はRAK社と,インタラクティブ機能を持つ音声対応アプリケーションに関するRAK社の特許について,非独占的ライセンス契約を結ぶ。ライセンス取得のために支払った金額は明らかにしていない。

 AT&T社が得たライセンスは,コレクト・コール,プリペイド通話サービスを含む「AT&T Calling Card Services」,テレコンファレンス・サービス,「True Messages」,「InfoWorx」,自動コール・センタ,「AT&T Direct」,顧客サービスなどをカバーしている。

 またAT&T社は,顧客に対するサブライセンスの権利も取得した。顧客は改めてRAK社とライセンス契約を結ぶ必要はない。

 RAK社は40件におよぶ米国特許を所有し,さらに15件以上のアプリケーションについて特許を申請中である。これらの特許技術やアプリケーションは,製品/サービス・サポート,顧客サービス,クレジット・カードや通話カードの認証,ホーム・ショッピング,遠隔発注,登録といった自動通話処理やコンピュータ・テレフォニを対象にしたもの。

 インターネット版ウォールストリート・ジャーナルによると,米マイクロソフトや米IBMともAT&T社と同様のライセンス契約を結ぶという。AT&T社との係争中は,米WorldComが独占的にライセンス供与を受けていた。WorldCom社は今後,AT&T社と同様のライセンス権を維持する。

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