米QUALCOMMが米国時間11月8日に，CDMA技術のチップの新版「CSM（Cell Site Modem）5200」と，チップセット「MSM（Mobile Station Modem）5200」およびシステム・ソフトウエアを発表した。QUALCOMM社の子会社であるQUALCOMM CDMA Technologies（QCT）部門が開発したもの。第3世代（3G)のUniversal Mobile Telecommunications System（UMTS）のIMT-2000 Wideband CDMA（W-CDMA）対応ソリューションとして携帯電話機ベンダーに提供する。

　CSM5200は，ARMベースの上り方向チャネル処理やメッセージング，インタフェース，シミュレーション，開発環境などで従来版より性能向上を図った。APIや動作テスト・ツールは，CSM5000を利用するCDMA向けインフラ・プロバイダなどを考慮し，CSM5000と同設計とした。サンプルの出荷は2001年第4四半期の予定。CSM5200の概要は以下の通り。

・伝送速度は2Mビット/秒
・6セクターをサポート，上り方向のアンテナ入力および下り方向のアンテナ出力は各12
・最大16ユーザーまでの同時データ／音声伝送が可能
・ARM-7プロセサを搭載，物理層でタスク実行
・インタフェースは，66MHz PCI

　一方のMSM5200は，User Equipment（UE）Reference Capability準拠で，伝送速度は384kビット/秒。Wireless Internet Launchpadを組み込んでいるほか，位置情報サービス「SnapTrack」やBluetooth，UMTS Subscriber Identity Module (SIM)，マルチメディア機能のQtunes，MPEG-1 Layer-3，MP3，Compact Media Extension (CMX)，MIDI対応ソフトなどをサポートする。PDAのアプリケーションに向けた「Mobile Station Processor」プロセサのインタフェースにも対応する。また，MPEG4のストリーミング・ビデオが利用可能。MSM5200のサンプル出荷は，2001年第2四半期を予定している。

　QCT社は今後，MSM5200やシステム・ソフトを用いたCSM5200の動作テストを行う予定。

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[発表資料1]
[発表資料2]