米Sun Microsystemsは米国時間10月30日に,分散ストレージ管理技術「Jiro」の認定プログラム「Jiro Enabled Certification Program」を発表し,これに合格した初の製品が登場したことも明らかにした。

 Jiro Enabled Certification Programは,「Jiro Runtime Environment」で動作する機器やソフトウエアをSun社が公式に認定するもの。ベンチマーキングやe-business向けシステムのテストを手掛けるExodus Performance Labs(旧名:KeyLabs)が試験を行う。メーカーなどは,ここで合格した製品に「Jiro Enabled」のロゴをつけてJiro技術のコミニュティと共同でマーケティングなどが行えるようになる。

 Sun社はディスク・アレイ製品「Sun StorEdge T3」「同A5x00」,ソフトウエアの「StorEdge Instant Image」にJiroを実装した。米VERITAS Softwareはボリューム管理やファイル・システム,バックアップ・ソフト(「VERITAS Volume Manager」「同File System」「同NetBackup」)のJiro対応版のリリースを行った。これらはいずれも認定プログラムに合格した初めての製品となる。

 なおSun社と米Imationは2000年5月にJiro対応のソフトウエア開発で提携しており,Sun StorEdge T3,同A5000のインタフェースおよび同Instant ImageソフトウエアはImation社が開発した。またImation社は,Sun社のJiro対応製品を自動管理するソフトウエア製品「FederatedBeans」を現在開発中である。

 同プログラムに関する情報はSun社のWWWサイト(http://www.sun.com/jiro/enabled)に掲載している。

 Jiroは,JavaとJiniを用いた分散ストレージ管理技術。Java 2をベースにしており,Fibre Channelベースのディスク・アレイ装置といったストレージ・システム,管理ソフトウエア,ネットワーク機器などの相互運用性を向上させる枠組みである。ネットワーク型の記憶装置を対象とし,メーカーが異なる複数のサーバー,記憶装置,周辺装置で構成したシステムの管理などに利用できる。

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