米Adobe Systemsは米国時間10月27日に,再販(リセラー)業者の米One Stop Micro d.b.a. Signal Computingに対して起こしていた訴訟で勝訴したことを明らかにした。One Stop社はAdobe社に125万ドルを支払う。

 Adobe社は,One Stop社,その代表者のLawrence Firestone氏とStephen Finnegan氏を,著作権および商標侵害でサンノゼの連邦地裁に提訴していた。One Stop社が不正にAdobe社製ソフトウエアのアカデミック・パックを入手し,パッケージから「educational」の表記を取り除くなどして故意に改造を加え,一般ユーザーに販売したというもの。一般ユーザーは,通常のバージョンだと思って購入していた。

 裁判所はOne Stop社の行為が商標侵害と著作権侵害にあたるとの判決を下した。ライセンス契約に基づいたソフトウエアの配布に対して著作権者(今回の訴訟ならAdobe社が該当)が制限を加えることについて,法的な判断はこれまでなかった。

 「画期的な判決だ。ライセンス契約の範囲を越えるソフトウエア配布は明らかに著作権侵害である」(Adobe社副社長のColleen Pouliot氏)。

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