米Microsoftの社内ネットワークに不正な侵入行為があり,開発中の次期製品のソース・コードが盗まれた可能性があるとされる問題について,同社が米国時間10月27日に声明を発表した。「ソース・コードが改変された形跡はなく無傷である」というもの。

 同社の声明は以下の通りである。

 被害は当初報告されていたものよりも,限られた範囲だった可能性が高い。我々の調査では,侵入者がWindows MeやWindows 2000,Officeといった主要製品のソース・コードにアクセスした形跡はなかった。

 侵入者が開発中の次期製品のソース・コードの一部を見ることは可能だった。しかし調査で,ソース・コードの修正や改変がなかったことを確認した。Microsoft社の知的財産は無傷で安全な状態であると確信している。我々のお客様が被害を被ると考える理由も一切ない。

 我々は捜査当局と協力しあい,この嘆かわしい産業スパイ行為に取り組んでいく。Microsoft社の社内ネットワークへ侵入を試みる行為は日常茶飯事的に起こっており,世界中の大多数の大企業や政府機関も同様の経験をしている。我々はこれらの問題に積極的に取り組み,社内ネットワークの安全性を確かなものにしていく。

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■米メディアの報道
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