米Yankee Groupが米国時間10月19日に,「米国では2003年までに1000万世帯が家庭内ネットワークを構築して住居をディジタル化し,ネットワーク・ホームの時代を迎える」との調査結果を報告した。カリフォルニア州サンタクララで開催した「Networked Home Symposium」で発表したもの。同シンポジウムには,米3Com,米Lucent,米Microsoft,米Motorola,米Sony,米Sun Microsystemsの各社が参加した。

 ディジタル化する1000万世帯のほとんどが,パソコンをベースにしてネットワークを構築する。そのうち400万世帯が電話回線を,30万世帯が電源線をネットワークに使い,150万世帯が無線ネットワーク技術を用いる。また2003年までに,IPトラフィックの管理やセキュリティ管理を担うゲートウエイを備えた高速ネットワーク住宅が500万世帯に達する。

 現在米国の65万世帯が,何らかのネットワーク・システムをすでに導入している。Yankee Groupでは,これが今後4年間にわたって年平均成長率95%で伸び,2003年までに1000万世帯に跳ね上がるとみる。

 「消費者は家庭内のどこからでもインターネットにアクセスできる。まもなく電話やステレオ、TVが全く新しいライフスタイルを提供するようになる」(Yankee Group副社長のBoyd Peterson氏)。

 Yankee Groupが1999年に行った調査によれば,消費者サイドではディジタル・ホームを受け入れる準備がすでに整っている段階である。米国の1700万を超える世帯がホーム・ネットワークに関心を持っているという。

 同社では,広帯域の高速インターネット・アクセス・サービスが,ホーム・ネットワーキングの普及を大きく促進しているとして,「ネットワーク化したディジタル・ホームは,今や構想の段階から実現の段階へと移行しつつある」と述べている。また新しいオプション製品などにより,パソコンやTVなどへの組み込みがより簡単できるようになり,ネットワーク・ホームの普及は一段と進む。

 さらにMP3レコーダやディジタルTV,IP(Internet Protocol)電話技術サービスなどが,家庭内に構築するネットワークで利用できるようになり,ホーム・ネットワーキング技術の需要はますます高まっていく。

[発表資料]