米Apple Computerが2000会計年度第4四半期(2000年7~9月期)および通年の決算を発表した。7~9月期の純利益は1億7000万ドルで,1株当たり利益は0.47ドルを計上した。前年同期の業績は純利益が1億1100万ドル,1株当たり利益は0.31ドルだった。

 売上高は18億7000万ドルで前年同期に比べ40%増。粗利率は前年同期の28.7%から25.8%に減少した。米国外での売上比率は44%となった。

 この第4四半期の業績には,英ARM Holdings plc.の株式710万株売却に伴う6200万ドルの特別利益が含まれている。投資利益を除いた場合の第4四半期の実質純利益は前年同期比20%増の1億800万ドルとなる。1株当たり実質純利益は同20%増の0.30ドルである。

 四半期中のパソコン出荷台数合計は112万2000台で,このうち57万台がiMacだった。

 2000会計年度通年の業績では,売上高が79億8000万ドル,純利益が7億8600万ドル,1株当たり利益は2.18ドル。前年度は売上高,61億ドル,純利益,6億100万ドル,1株当たり利益1.81ドルを計上していた。

 なおApple社は,9月28日に同四半期の決算概要を発表し,売り上げと利益が予想を下回るなどとしていた。企業市場の鈍化,教育市場の売り上げ伸び悩み,Power Mac G4 Cubeの出足の鈍さなどを理由に挙げていた。

 これについて同社CEOのSteve Jobs氏は,過剰となったチャネル在庫の削減計画を実施しこれに対処することを明らかにした。同氏によると,これは数四半期に分けて段階的に行うものではなく,今四半期末までに通常レベルにまでに戻すという即効的な策だという。

 「次の四半期は再び期待にそむくことになるが,これは2000年1月期の回復に向けた計画的なもの。2001年の業績に期待している」(同氏)と説明している。

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