米Microsoftとイメージ処理技術の米ScanSoftが米国時間10月17日に,提携関係を拡大すると発表した。両社は画像を含んだ書類のイメージ処理に関して協力体制を敷く。
またMicrosoft社がScanSoft社から画像分割,圧縮,閲覧に関する技術のライセンス供与を受けたことも明らかにした。
ScanSoft社のイメージ処理技術は,テキストと画像を含む書類を分割・圧縮し,TIFF FX形式にするもの。TIFF FXはインターネットの標準化機関「Internet Engineering Task Force (IETF)」が承認した業界標準のファイル形式である。
スキャンしたカラー書類を画像とテキストに分割し,画像は高画質で,テキストはバイナリ・イメージで保存する。さらにオリジナル画像の数分の1にまでファイル・サイズを圧縮する。ファイル・サイズが小さいため記録容量が少なくて済む。ダイヤルアップや無線接続でのファイル転送に向く。
「インターネット・ファクス,電子メール,無線通信,書類管理,ワークフロー,電子ブックなどの分野で特に効果を発揮する」(両社)という。
両社の提携は今回が2度目である。両社は1999年11月に,ScanSoft社がOptical Character Recognition (OCR)技術をMicrosoft社に供与することを発表している。ScanSoft社のOCR技術は,現在ベータ・テストの段階にあるMicrosoft社の次期「Office」(開発コード名:Office 10)に組み込まれる。