米Intelが米国時間10月17日に,2000年第3四半期の決算を発表した。売上高は87億ドルで過去最高を記録した。前年同期比19%増,前期比は5%増となった。純利益は25億ドルで,前年同期比72%増だが前期比は20%減だった。1株当たり純利益は0.36ドルで前年同期の0.21ドルに比べ71%増,前期に比べ20%減。純利益には買収関連の費用などが含まれている。

 買収関連費用などを除いた実質純利益は29億ドルで,前年同期比52%増,前期比18%減となる。1株当たり実質純利益は0.41ドルで前年同期比の0.27ドルに比べ52%増,前期比は18%減。なお同四半期の純利益および1株当たり利益には,チップセットのバグに伴うMTH搭載マザーボード交換プログラムに要した費用(2億ドル)に伴う費用が含まれている。

Intelの2000年Q3決算

 なおIntel社は米国時間9月21日に,欧州における需要低迷を理由に,同四半期業績見通しの下方修正について明らかにしており,売上高が当初の予想よりも下回り,前期の83億ドルに比べ3~5%増にとどまる見通しなどと発表していた。

 2000年第3四半期の製品出荷個数をみると,マザーボードが過去最高を記録した。チップセットは前期に比べ伸びているが,マイクロプロセサはほぼ横這い。無線通信およびコンピューティング部門ではフラッシュ・メモリが過去最高を記録している。

 ネットワーク通信部門ではFast EthernetとGigabit Ethernet製品,組み込み向けPentium III,I/Oプロセサ,PCIブリッジなどを含む半導体部品がこれまでの記録を塗り替えた。またマイクロコントローラも前期より伸びた。通信部門では,スイッチが前期より増加,コンピュータ・テレフォニ・ボードは減少となった。

 またIntel社は今後の業績見通しについて明らかにした。第4四半期の売上高は第3四半期に比べ4~8%増,粗利率は63%前後を見込んでいるという。

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