米Microsoftのインターネット・サービス事業部門MSNと米eMachinesが米国時間6月28日に,インターネット端末「MSN Companion」に関し提携関係に入ったことを明らかにした。eMachines社は,米国小売店での販売では第3位のパソコン・ベンダである。

 これはMSNの「Everyday Web」戦略の一環。ゲイツ会長が年初に「MSNベースのWWW閲覧端末」として構想を発表していたもの。MSNのソフトウエアおよびサービスとeMachines社の端末を組み合わせる。販売はeMachines社が行う。製品は2000年第3四半期にも登場する予定。

 インターネットを利用したいが,パソコンが備えるフル装備の機能までは必要ないという消費者に向ける。電子メールやインターネットの初心者向けとし,簡単操作で他のユーザとやり取りができるよう設計する。端末の価格も従来のパソコンと比べ抑える。

 「MSN Internet Access」サービスを使ってインターネットに簡単にアクセスできるようにする。「Hotmail」「MSN eShop」「MSN Search」などに自動的に接続する機能なども備える。「MSN Companionを,ビギナー向けの“最も簡単にインターネットに接続できる端末”」(Microsoft社コンシューマ部門担当副社長Yusuf Mehdi氏)。

 端末は,音楽メディア,ビデオ,動画やその他のマルチメディア・コンテンツにも対応可能である。OSはWindows CEで,WWWブラウザはInternet Explorer。15インチのモニタを備える。17インチおよび19インチ・モニタも可能。年齢層の高いユーザでも見やすいように配慮したモニタや,パソコンへのアップグレード時にもそのまま使えるオプションなども用意する。入力機能としては,マウスのほか,ワンタッチでインターネットにアクセスできるeMachines社のキーボード「eBoard」を備える。

 なおMSN社はeMachine社のほかにも,米Compaq Computer,米Vestel USAなどのベンダ企業ともすでに提携しており,Vestel社は10インチのLCDモニタ/15インチのCRTモニタを備えた端末を秋のはじめに投入する予定である。

 同様のインターネット端末には,米Intel社の「Dot.Station」,米AOLとGatewayが開発の端末などがある。

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  • www.microsoft.comに掲載の発表資料1
  • www.microsoft.comに掲載の発表資料2