米Intelが米国時間6月22日に,家庭向けインターネット端末「Dot.Station」を正式に発表した。インターネット・アクセスや電子メール,電話といった機能を組み込む。家庭向けアプリケーション・ソフトウエアも含んでいる。今年1月に一部を明らかにしていた。

 Dot.Stationは,マイクロプロセサにCeleronプロセサ,OSにLinuxを使ったインターネット端末である。テレコム事業者やサービス・プロバイダに向ける。サービスを付加したかたちで,エンド・ユーザの手に渡ることになる。小売店が消費者と電子商取引を行うための端末として使うことも想定している。直接エンド・ユーザに販売しないこともあり価格は明らかにしていないが,コスト的には低価格パソコンと同等と見られる。

 「どういった形で家庭のユーザに向けて提供するかを,サービス・プロバイダ各社と協議をしている段階」(Intel社)。家庭に届くのは,いましばらく待つ必要がありそうだ。

 Dot.Stationは,遠隔管理ソフトウエア「Intel System Management Suite」と組み合わせて使う。System Management Suiteによってサービス・プロバイダは,ユーザ宅に設置されたDot.Stationの管理やバージョンアップ,故障診断などを手元で行えるようになる。ソフトウエアのバージョンアップなどで,ユーザの手を煩わす必要がなくなる。

 Dot.StationとIntel System Management Suiteの出荷を,サービス・プロバイダ向けに始めた。同社は,Dot.Station関連のWWWページを立ち上げているが,6月23日(日本時間)の時点ではさしたる情報はアップされていない。

 なおIntel社は99年9月のNECとの提携発表の際に,1)インターネットにアクセスするためのインターネット端末を共同で開発し,手頃な価格で提供する,2)BIGLOBEとIntel社が協力してマーケティング活動を行う,などと発表している。Dot.Stationの日本語化はNECが手掛けている。

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