米Intelが,HomeRFに準拠した家庭内無線ネットワーク製品「AnyPoint Wireless Home Network」を米国時間4月5日に発表した。データ伝送速度は1.6Mビット/秒。同時に,既設の電話線を使った家庭内ネットワーク製品「AnyPoint Phoneline Home Network」の新機種も明らかにした。HomePNA 2.0に準拠し,データ伝送速度は10Mビット/秒。USBインタフェースを備える。

 AnyPoint Wireless Home Networkは2製品を用意する。パソコンに組み込むPCカード・モデルとUSBインタフェース・モデルである。小売店での価格は前者が129ドル,後者が119ドル。1カ月以内に出荷を開始する予定である。ちなみに同社は,この1月にラスベガスで開催された民生機器の展示会CES(Consumer Electronics Show)においてAnyPoint Home Networkの披露をすでに行っている。HomeRFは,米Microsoft,Intel社,米HP(Hewlett-Packard),米IBM,日本メーカなど40社以上が策定した家庭内無線ネットワークの仕様である。

 IBM社が,パソコンとインターネット端末(Internet Appliance),Thin Clientの新ブランド「NetVista」のうち一体型パソコンの「NetVista All-in-One」に,AnyPoint Wireless Home Networkを組み込むという。15インチのフラット・ディスプレイとPentium IIIプロセサを搭載したマシンである。NetVistaに関しては,「IBMが「NetVista」発表,PC,インターネット端末,Thin Clientの新ブランド」を参照されたい。

 AnyPoint Phoneline Home Networkの小売店での価格は99ドル。これも1カ月以内に出荷を始める。Intel社は新製品の投入にあわせて,既存製品の価格改定を行った。既存のAnyPoint Phoneline Home Networkは,1MbpsのPCIボード版が49ドル,1Mbpsのパラレル・ポート版が69ドル,1MbpsのUSBインタフェース版が89ドル,10MbpsのPCIボード版が79ドルとなった。いずれもリベート代を除いている。

 なお,米Yankee Groupの調査によると,米国では2003年までに1000万世帯が家庭内ネットワークを構築して家庭をディジタル化し,ネットワーク・ホームの時代を迎える。また米Cahners In-Stat Groupの調査では,1999年末の米国における2台以上のパソコンを保有する世帯数は2100万だが,これが2003年には3100万世帯にまで達する。年間の売り上げは14億ドルなる。また2003年末までには,データの送受信のために無線機器を使うとするエンド・ユーザは2400万人に達するとIn-Stat社は予測している。またYakee Groupは,2003年までに760万世帯で高速インターネット・アクセスが可能な環境が整うとしている。



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