米TI(Texas Instruments)は米国時間6月9日に,来週開催されるInternational Bluetooth Congress (IBC) 2000で同社のBluetooth対応技術を披露すると発表した。

 音声・データ接続のためのBluetooth対応ベースバンド技術を披露する計画である。またTI社は,Bluetoothのアプリケーション開発や参照設計仕様の策定を目的として各社とパートナシップを結んでいたことも明らかにした。TI社と提携した企業には,米WIDCOMM(Wireless Internet and Data/Voice Communications)や米TROY Groupなどがある。「Bluetooth対応システムの導入を促進する」(TI社)とする。

 WIDCOMM社は,Bluetoothのプロトコル・スタックを手がける会社。同社製品には米HandspringのPDA「Visor」の拡張スロットに装着可能の無線接続モジュール「Blue-Connect」などがある。

 TROY Group社は支払いシステムやインターネットを使ったデータ転送技術を手がける会社。TI社との提携によって,Bluetoothを使ったプリンタの無線データ転送技術を開発する。なお同社は米HP(Hewlett-Packard)と周辺機器通信プロトコル「JetSend」のBluetooth対応で提携している。

 「拡大するモバイル通信市場で,プリンタへのデータ転送を無線で行うことはとても重要。TI社とTroy Groupは無線プリンティング製品を披露する初めての企業となるだろう」(Troy Group社会長のPatrick J. Dirk氏)。

 Bluetoothは,短距離通信に向く低コストの無線通信技術。2.45GHzのISM帯を使う。データ伝送速度は1Mbpsである。ノート・パソコンやPDA,携帯電話,プリンタやファクス機を無線で接続する。Bluetoothに関しては,「Bluetooth SIGが無線通信仕様「Bluetooth 1.0」を発表」を参照されたい。

  • www.ti.comに掲載の発表資料

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