米EMCがデータ・バックアップと修復を支援するシステム「EMC Fastrax」を開発し,出荷を始めた。EMC社が米国時間10月11日に発表したもの。同社のストレージ・インフラ「EMC E-Infostructure」の一部と位置づける。

 Fastraxは,EMCのストレージ・システム「EMC Symmetrix Enterprise Storage」のデータ・バックアップと修復の役割を担う。Symmetrixと,他社のテープ・ライブラリ装置の間に,専用システム「Fastrax Data Engine」を接続する。「従来,テープへのバックアップは,システムの稼働中に行うことも可能ではあるが,その場合低速だった。Fastraxは稼働中の高速なバックアップと修復を実現する」(EMC社)という。

 Fastraxの開発には米Hewlett-Packard(HP)が協力した。HP社のバックアップ/修復ソフトウエア「OpenView OmniBack II」は最初のFastrax対応製品となる。OpenView OmniBack IIユーザは,既存のソフトウエア,人員,操作手順をそのまま流用できる。

 EMC社はFastraxをコンテンツ配信やデータ移管といった機能にも対応させる計画である。またテープ以外の媒体への対応も視野に入れる。

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