米Microsoftは米国時間10月10日に,グループウエア・ソフト「Exchange 2000」を「Microsoft Exchange and Collaboration Solutions Conference 2000 (MEC 2000)」で披露し,同製品系列をリリースしたことを明らかにした。

 Exchange 2000には「Exchange 2000 Server」「同Enterprise Server」「同Conferencing Server」の3製品を用意し,いずれも,英語,フランス語,ドイツ語,イタリア語,日本語,スペイン語の各言語版を提供する。Enterprise ServerとConferencing Serverの評価版は同社のWWWサイト(http://www.microsoft.com/exchange/productinfo/eval.htm)からダウンロードできる。ただし評価版は現在のところ日本語版を除く5言語のみ。日本語版についてはまもなく利用可能になるとしている。なお,ASP向けのExchange 2000拡張ツールなどをパッケージ化した製品「Exchange 2000 Hosting Pack」もリリースした。

 「Exchange 2000は,知識労働者(knowledge workers)が地理的・時間的境界を超えて,協調作業を行い,また迅速な決断を可能にするための機能を提供する」(Microsoft社)。同社が発表した新機能および強化点には以下のものがある。

・相手が現在オンライン状態にあるか,外出中か,忙しいかなどといったことが把握できるインスタント・メッセージング機能。

・Conferencing Serverでは,スケジュール管理,複数の参加者による音声/ビデオ/データ会議,またその管理を可能にする。「机から離れることなく場所や時差を超えた協調作業を可能にする」(Microsoft社)。

・情報管理機能「Outlook Web Access」。インターネットに接続されたパソコンから電子メール,アポイント,顧客情報などにアクセスできる。ドラッグ&ドロップ機能を追加したほか拡張性や性能の向上も図った。

・統合メッセージングのプラットフォームを拡張。電子メール,ボイス・メール,ファクスを統合した「受信箱」を提供する。またVPIM(voice profile for Internet messaging)に対応し,ボイス・メール・システム間での相互接続性を確保する。

 Microsoft社はExchange 2000関連の製品や新技術についても明らかにした。概要は以下の通りである。

・Local Web Storage System:次期「Office」(開発コード名:Office 10)に含まれる機能。クライアントがExchange 2000からデータを受け取り,またデータの同期も可能にする。

・文書管理サーバ・アプリケーション「Tahoe(開発コード名)」。

・開発者ツール「Office Designer(開発コード名)」。

◎関連記事
Microsoftが,Exchange 2000 Server Beta 3をリリース

[発表資料1]
[発表資料2]