米IBMは高さが1U(約4.5cm)の薄型サーバー「eServer xSeries 330」を発表した。xSeries 330は,10月3日に米IBMが発表したサーバー「eServer」ファミリのうち,インテル・プロセサ搭載機xSeriesの最上位の,ラック収容型である。xSeries 330は,コネクタや配線の数を減らす機構に特徴がある。

 具体的にはxSeries 330は「C2T」と呼ぶケーブル接続機能を備える。1ラック当たり接続の数を70%,配線を53%減らすことができるという。1つのC2T接続で,1台のxSeries 330につき53本分のケーブルと282個分のコネクタ接続をカバーする。従来の薄型サーバーで管理や通信に必要だった6つのKVM(キーボード,ビデオ,マウス)スイッチや関連ケーブルが不要になる。結線や接続の数が減ることによってセットアップ時間が半減する。また故障の要因を減らすことが可能になる。

 xSeries 330はCPU,消費電力,ファン,ハード・ディスク装置といった部品を監視するプロセサ「Integrated Service Processor」をオンボードに搭載する。また故障解析機能(PFA:predictive failure analysis)などを備える。

 xSeries 330の主な仕様は以下の通り。

●フォーム・ファクタ/高さ:ラック型/1U(約4.5cm)
●マイクロプロセサ:動作周波数800MHz/866MHz/933MHz/1GHzのPentium IIIプロセサ,いずれもFSB(front-side bus)は133MHz
●プロセサ数(標準/最大):1個/2個
●主記憶(標準/最大):256Mバイト/4Gバイト(PC133)
●I/Oスロット:PCIスロット2つ (64ビット幅/クロック周波数は33MHz)
●内部ストレージの最大容量:72Gバイト
●RAID対応:「Optional ServeRAID 4」ファミリ・アダプタ
●消費電力:200W
●OS:米Microsoftの「Windows 2000 Server/Advanced Server」「Microsoft Windows NT」,米Novellの「NetWare」,米SCOの「UnixWare」,米Citrixの「Winframe」,Linuxに対応
●ソフトウエア:IBM社製「Netfinity Director」「ServerGuide」,米Symantecの「Norton AntiVirus」(OEM版),米Lotus Developmentの「Domino Application Server」(5人分の「Notes」クライアント・ライセンスと5人分の「iNotes」クライアント・ライセンスが付属)

 価格は800MHzのPentium III搭載機が4426ドル,866MHz版が4576ドルである。1GHz版の価格は明らかにされていない。

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