Philips Digital Networks社と電子決済ソリューションのを提供するアイルランドのTrintech Groupは10月5日,セットトップボックス(STB)を使った決済サービスなどの共同開発/提供で提携すると発表した。オンライン・ショッピングで物品を購入するケーブルTVの利用者に対して決済サービスを提供する。

 Philipsは,双方向通信やインターネット接続機能を提供するケーブルTV,衛星放送,地上波放送のSTB(受信端末)を開発/提供している。これらの製品とTrintechのオンライン決済技術「PayWare elssuer」,「PayWare mAccess」を組み合わせることにより,消費者がテレビ画面上でショッピングを楽しめるようにする。

 Philipsは,STBを使った電子商取引を「tコマース(t-commerce)」と呼ぶ。このtコマースでは,家庭に設置されているテレビを商取引に使えるため,消費者とっては,便利なオンライン・ショッピングの方法となり,双方向のコンテンツ提供サービスを提供するインタラクティブTVの事業者にとっては新しい収入源として期待できる。

 ハイテク市場調査会社のForrester Researchによれば,tコマースの世界市場は2005年には200億~250億ドルに達する見込み。Philips社とTrintech社は他社に先駆けてtコマース関連製品/サービスを提供することで,売上拡大を狙う。