電子商取引サイトの性能評価,分析などを手がける米Gomezが,インターネットを利用した自動車販売が目覚ましく伸びている,などとする調査結果を発表した。今年1年間だけでも130万台の中古車,180万台の新車が,インターネットを介した取り引きによって販売されるという。2004年には,1000万人の消費者が利用し,これによる取引額の合計は2000億ドルにのぼるという。

 「販売業者が顧客に到達するための手段として,また実際の販売取り引きにおいてもインターネットの重要度が増してきている。オンラインの自動車関連サイトは顧客のニーズを把握する必要がある。大手の販売業者は自社のビジネス・モデルを見直す必要があるかもしれない」(Gomez社アナリストのDawn McGreevey氏)。

 調査は,米国の1万2000人以上のインターネット利用者を対象に行われた。調査では,以下の四つのタイプに消費者を分類できた。

1)Initiators:すでに自動車購入にインターネットを利用したことのある人
2)Short-Term New Vehicle Intenders:今後6カ月以内に新車を購入する計画のある人
3)Short-Term Used Vehicle Intenders:今後6カ月以内に中古車を購入する計画のある人
4)Long-Term Intenders:自動車購入の計画はあるが,それは半年先,という人

 また,自動車の購入を予定しているインターネット利用者(成人)全体に占める,1),2),3)の合計は16%だった。

 これら顧客には,メーカーの販売サイトよりも販売業者のサイトの方が人気があることもわかった。例えば1)の消費者の56%が販売業者のサイトを利用して自動車を購入したという。メーカーはブランドの強みを保ちながらWWWサイトを魅力的なものに改良していく必要があると同社では指摘している。

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