「2000年における北米地域のディジタル・カメラ市場は,売上高ベースで19億ドルに達し,銀塩カメラを約10%上回る」。調査会社の米InfoTrends Researchが米国時間5月2日に調査結果を発表した。

 それによると,出荷台数ベースで2000年の670万台から2005年には4200万台にまで市場は拡大する。2002年の時点で銀塩カメラを台数でも追い抜くという。

 対象とするディジタル・カメラ製品には,玩具のディジタル・カメラやディジタル・カメラのアッタチメント,エントリ機,全自動カメラ,一眼レフなどを含めた。最大のシェアを持つカテゴリは全自動カメラで,2000年の出荷台数は310万台にのぼるとみる。

 現在のところでは,銀塩カメラを所有している米国世帯は90%を超え,ディジタル・カメラを所有する世帯の10%を圧倒的に上回っている。また使い捨てカメラはこの統計には含まれていないが,幅広く利用されており,引き続きフィルム市場を牽引する。

 銀塩カメラの販売は,2005年までに徐々に下落に転じるとみる(使い捨てカメラは含まず)。一方のディジタル・カメラは,画像の質や価格,プリント・サービスなどの点で大きく向上しており,スピードやインターネットを使った写真共有の利便性など使い勝手も優る。

 企業別では,ソニーとオリンパス光学工業,米Eastman Kodakが市場をリードする。台数ベースで3社合わせて全自動カメラ市場の60%近くのシェアを占める。売上高ベースでは,ソニーがディジタル・カメラ市場全体の35%から40%のシェアを獲得して首位に立つ。市場の傾向として,2000年には200ドル未満の製品(玩具除く)の販売が拡大,出荷台数は220万台を超えるものと予測している。


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