(2000.9.26,Mary Mosquera= TechWeb News

 米司法省と米Microsoftの独禁法違反訴訟で,連邦最高裁判所は米国時間9月26日に,連邦高裁を飛び越し,最高裁で直接審理を行いたいとする司法省の要求を退け,控訴審は高裁に送るという決定を下した。

 控訴審を巡っては,司法省側が,米国経済への影響が大きいことから,早急に審理が必要な場合に認められている特例法の反トラスト法促進法(Antitrust Expediting Act)を適用し,最高裁による審理を進めるべきだと主張していた。

 一方Microsoft側は本訴訟は複雑すぎるため,審理を急ぐべきではない,高裁による審理という過程を経ることは,最高裁での審理において意味がある,などと主張していた。

 この日の決定を受けて,Microsoft社のSteve Ballmer社長兼CEOは,「この決定は長い訴訟手続きのうちの一つに過ぎない考えている。我々は今後もMicrosoft社の法的立場を主張していく。我々の主張を高裁で提示できることを嬉しく思う」というコメントを出した。

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