「パソコンや携帯電話などでの写真利用が増大しており,これが世界規模で経済成長を押し上げる。ITと画像技術が融合し,企業におけるビジネスのやり方や人々のコミュニケーションの方法が大きく変わってきている」---。米Eastman Kodakの社長兼CEOであるDaniel A.Carp氏が,ドイツのCologneで9月20日に開幕した画像技術/製品の展示会「フォトキナ 2000」でスピーチを行った。

 「インターネットはニュー・エコノミーを押し上げるエンジンであると言われているが,そのインターネットは写真によって加速するエンジンなのであるということを私は強調しておきたい。インターネットのみならず,携帯電話,雑誌や広告看板,バスの停留所など広範にわたり,写真こそが世界規模でニュー・エコノミーを押し上げていくものとなる。なぜなら,写真だけが,世界共通の“言葉”として残るからである」(Carp氏)。

 Kodak社が現在取り組んでいる技術は以下の通り。

・OLED(Organic Light Emitting Diode):
 ガラスの薄板での画像表示技術。デジタル・カメラから携帯電話に至るまで,幅広い機器に向ける。OLEDディスプレイでは,従来のLDCよりも明るく,シャープな表示が可能。OLEDディスプレイ市場は5年後に40億ドル規模に達するとの調査報告もある。

・RF回路を用いたカメラからコンピュータへの写真の無線伝送技術。

・電子透かし技術。写真の著作権などに関連し,不正使用を防ぐ。

[発表資料]