「高速インターネット接続やインタラクティブTVなどのサービスや放送局の新設により,米国における直接衛星放送(DBS:Direct Broadcasting Satellite)の加入者は2005年までに2500万にまで拡大する」。米The Yankee Groupが米国時間9月19日に調査結果を発表した。

 調査には,米Satellite Broadcasting & Communications Association(SBCA)の協力を得た。

 特にCATVのサービス・エリア外である地方都市で伸びが大きく,映画やスポーツ,写真,音楽などに関心を持つ層での導入が進んでいる。また,最近はローカル放送局の衛星放送サービスの開始が相次いでいることから,都市部でも都市部やその近郊でもCATVサービスとの競争が激化しているという。

 Yankee社の詳しい調査結果は以下の通り。

・2000年1月~3月にかけてDBSサービスに加入した世帯のうち,70%がCATVサービスにもすでに加入しており,このうち17%がインターネットのケーブル接続を利用している。

・DBSシステムの平均価格が1998年の300ドルから2000年には150ドルへと半額程度になっている。DBSサービスの月額料金の平均は40ドルで,過去2年間横這いである。

・DBS加入者全体のうち23%が,デジタル・ビデオ録画機(DVR:Digital Video Recorder)付きの衛星受信機に関心を持っている。特に,複数のサービスに加入している世帯での関心が高く,32%が「関心あり」と回答している。

・DBS加入者全体の79%が「友人にも勧めたい」,38%の新規加入者が「DBSシステムの購入に際して最も参考にするのは友人や家族からの情報」と回答している。

 DBSの加入者数の推移の予測は以下の通り。

■表 今後5年間における直接衛星放送サービス加入者数の予測

年 加入者数(100万人)
2000 14.5
2001 17.3
2002 19.9
2003 21.9
2004 23.6
2005 25.0

出典:The Yankee Group

◎関連記事
Microsoft,DIRECTV,THOMSONがインタラクティブTVサービスで提携
失敗続きの衛星通信事業,今後は「多くの成功組を輩出」と米調査会社
ECのインフラになるコンビニ

[発表資料へ]