米Oracleの無線インターネット部門OracleMobile社が米国時間9月19日に,無線ASP市場に参入することを明らかにした。無線インターネット向けWWWサイトの開発およびホスティングなどのサービスを提供する。

 「あらゆる端末に対応するカスタム・コンテンツのホスティングを行う」(Oracle社)。OracleMobile社が提供する無線ASPサービスの概要は以下の通り。

・Oracle社のインターネット対応ソフトウエアを提供。データベース「Oracle8i」「Oracle iAS Wireless Edition」など。

・カスタム化した無線用アプリケーションの開発。

・無線WWWサイト向けデータ・センタのホスティング。24時間×7日間利用可能。

・WWW対応携帯電話,携帯情報端末(PDA),メッセージング端末,ページャなどあらゆるモバイル端末に対応可能。

・HTMLをはじめ,Palm HTML,CHTML,HDML,TTML,VoiceXML,VoxML,WML,ページャ向けテキスト形式など現在利用されている言語に対応。

・カスタマイズ機能のほか,指定地域対応サービス,通知サービス,音声対応サービスを提供。

・現行のコンテンツやサード・パーティのコンテンツとの統合やリンク。

 サービスの第1弾として,米Evite,米Food.com,米Lottery.comの3社が,無線インターネット向けのWWWサイトの開発およびホスティングで,OracleMobile社のサービスを受けることを同日明らかにした。

 Food.com社は,無線サービスで,特定地域のレストラン情報提供のほか,デリバリ・サービスの注文もできるようにする。過去の注文リストやお気に入りのレストラン・リストなどが作成できるカスタマイズ・サービス「My.Food.com」も利用可能。Lottery.com社は宝くじの結果へのアクセスや指定のくじ番号に対する通知サービスを,無線で提供する。

 「OracleMobile社はASP市場と無線インターネット市場の2つの市場で事業を展開する。投資銀行大手の米Morgan Stanley Dean Witterの報告によれば,企業のChief Information Officerの87%が,ASPサービスの利用を検討中もしくは検討したいと回答している。一方で,無線インターネット市場も伸びており,2003年までに端末の出荷台数が10億台を超える規模に成長すると予測されている」(Oracle社)。

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[発表資料]