米Intelなど10社はドイツ時間9月11日に，無線インターネット・アクセス技術の普及促進に向けた業界団体「Mobile Data Initiative Next Generation (MDI-ng)」を発足させると発表した。
MDI-ngは，無線を使ったインターネット・アクセス技術を，固定有線回線のそれと同程度に簡素なものにし，普及を図ることを目的とする。無線インターネット技術の開発と導入を加速するために，各種の仕様や標準技術の開発に焦点をあてる。
MDI-ngに参加するメンバは，BT Cellnet，Dell Computer，France Telecom，Fujitsu Siemens Computers，Hewlett-Packard(HP)，Intel，Motorola，Siemens Mobile，Sonera，東芝の10社である。
MDI-ngの活動は，1996年にIntel社，スウェーデンEricsson，米IBM，東芝，フィンランドNokiaなどが設立したMDI（Mobile Data Initiative）の活動を継続・拡張するものになるという。MDIの当初の取り組みは，900MHzおよび1800MHz帯のGSM（global system for mobile communication），1900MHz帯のPCS（Personal Communication Service）といった回線交換を使ったモバイル・コンピューティングに向けられたものだったが，これに対しMDI-ngはGPRS（General Packet Radio Services）に焦点をあてる。
なおMDI-ngの発足にはGlobal System for Mobile (GSM) Associationの協力も得る。このほかにも各種の無線技術標準化組織とも緊密に連携し，モバイル・インターネット機器向けの無線ソリューション開発に取り組むという。とりわけ「ビジネス・プロフェッショナルの需要に焦点をあて，標準技術の相互運用性，機器間におけるアプリケーションの拡張性，セキュリティ，信頼性，使い易さの向上などに取り組んでいく」（MDI-ng）。
今後，サービス・プロバイダ，サプライヤといった業界の企業を集めたミーティングやワークショップを開催し相互運用性などについて協議する。相互運用性のテストや技術に関する説明・協議会などを実施し，参加企業や各種標準化団体などの活動を支援していく。
[発表資料へ]
