米RSA Securityが米国時間9月6日に,同社が特許権を持つ公開鍵暗号のアルゴリズムをパブリック・ドメインにしたことを明らかにした。9月6日以降,特許権を放棄する。

 開発者は特許の縛りなしに,RSA社のアルゴリズムを用いた製品を開発できるようになる。

 RSA社のアルゴリズムは「c = m(e) mod n,」という数式で表現されるもの。「電子商取引におけるセキュリティ確保のための暗号や中核技術に広く用いられている」(同社)。特許番号は4,405,829で,タイトルは「Cryptographic Communications System And Method」。1983年9月20日にマサチューセッツ工科大学(MIT)が取得し,RSA社が独占的にライセンスを受けていた。このライセンスが2000年9月20日に期限を迎える。

 RSA社は過去17年間にわたり,このアルゴリズムを自社の暗号ソフト「RSA BSAFE」に組み込んでいる。

◎関連記事
RSAが,Compaq,HP,Intel,IBM,Microsoft設立のセキュリティ団体に加盟
RSAがWAP対応の暗号ソフト「RSA BSAFE WTLS-C」を出荷
HPとRSA Securityがインターネットのセキュリティ技術での提携関係を拡大
RSAとIEEEが公開鍵暗号技術の標準仕様「IEEE 1363」を発表

[発表資料へ]