スウェーデンのEricssonと日本テレコムがWCDMA技術を用いたVoice over IP(VoIP)の実地試験に成功したことを明らかにした。「世界で初めて」(両社)。

 実地試験は,7月と8月に千葉県にある日本テレコムのネットワーク・センタで行った。Ericsson社の「Robust Checksum-based Header Compression(ROCCO)」と呼ぶデータ圧縮アルゴリズムを用いた。

 音声が音質を保った状態で,携帯電話のインタフェースから基地局までIPベースのモバイル・ネットワークを介して伝送可能であることを確認できた。音声通信のほか,データ通信などの性能にも全く支障はなかったという。

 音声通信では,特に音質の確保が求められる。固定IPネットワークを介したマルチサービスにおいては,十分な音質を得ることがこれまで課題となっていた。

 ROCCOはトラフィックの伝送効率を高める技術である。現在IETFで標準化作業が進められている。携帯電話の音声通信で,ヘッダ情報を3%にまで圧縮することができる。

[発表資料]