米第9巡回区連邦高裁は米国時間7月28日に,Napster社が求めていた業務停止仮処分命令の執行延期を認める判断を下した。命令が執行される数時間前の決定である。

 これによりNapster社は,同高裁が仮処分の審理を行っているあいだは業務を行えることになった。

 連邦地裁は26日に,原告側の米国レコード協会(RIAA)の要求を認める仮処分命令を下し,米西部時間29日午前零時までに業務を停止するようNapster社に命じていた。これに対しNapster社は27日にこの仮処分命令の執行延期を求めて第9巡回区連邦高裁に控訴していた。

 また同日,「Napster Buy-cott Weekend」と呼ぶキャンペーンを始めることも明らかにし,同社サービスへの支持を表明しているアーティストの音楽CDを購入するよう呼びかける。

 高裁の判断を受け,同社は,「Napsterのサービスは今後も継続していく,“Buy-cott”運動も続ける」などの声明を発表している。

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