「CDMAベースの無線サービスでマルチメディア・コンテンツにアクセスする人が,数億人に達する」。米国時間Datacomm Researchが米国時間8月7日に,調査結果を発表した。

 「無線インターネット市場は,サービス事業者が値ごろ感のある価格でストリーミング・メディア配信サービスを提供すれば,爆発的に成長する。CDMAベースのサービスが市場をリードする。日本における1000万人もの携帯電話のインターネット・ユーザも,潜在ユーザ数に比べればほんの一部に過ぎない」(Datacomm社の社長,Ira Brodsky氏)。

 調査報告では,CDMAに対応する新製品やサービス,事業モデルなどを解説している。コンシューマに向けた新製品としては,音楽のダウンロードなどができるインターネット・ラジオや無線能付きディジタル・カメラ,電子財布などを挙げる。主な調査結果は以下の通り。

・第3世代の無線サービスとして,ほぼ全てのキャリアがCDMAを採用。cdma2000やW-CDMAなどが競合するが,マルチモード対応機器により複数の標準が利用可能となる。

・無線インターネットが成功するかどうかは,モバイル性(Mobilization),カスタマイズ機能(Personalization),ローカル対応(Localization)の三つにかかっている。移動中でもインターネットが利用できるという利便性をはじめ,コンテンツに所望の機能を付加できること,利用地点に応じた情報やサービスが提供されることが重要となる。

・米QualcommのHDR(High Data Rate)技術により,新しい無線サービスを提供できる。ISPは,ケーブル・モデムやDSLのサービスが提供されていない地域にも高速接続サービスを提供できる。

・cdma2000は,W-CDMAより優位に立つとみる。cdma2000のサービスは2001年の初めにも始まる見込み。現行のcdmaOne技術は,すでに7000万の加入者を抱える。

・W-CDMAは,GSM市場での採用が進む。他のソリューションに先駆けて,第3世代サービスとして登場,次第にGSMやTDMAにとって代わる。

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