米連邦裁判所のJanet C.Hall判事が,コネティカット州の不正競争防止法(CUTPA:Connecticut's Unfair Trade Practices Act)違反で100万ドルの支払いを米Microsoftに求める判断を示した。原告側のソフトウエア開発ツール・ベンダ米Bristol Technologyが米国時間9月1日に明らかにしたもの。

 これは1998年8月,Microsoft社がWindowsの独占的地位を不正に利用したとしてBristol社が提訴していたもの。Bristol社は損害賠償に加え,Microsoft社がWindows NT 4.0/5.0ソース・コードをBristol社に提供するよう要求していた。

 Bristol社はWindows NT開発の初期段階でMicrosoft社のパートナとしてその開発に加わっていたソフトウエア・ベンダ。Bristol社によると,Microsoft社はソフトウエア・ベンダや顧客をWindowsのプログラミング・インタフェースに依存させ後に,突然ソース・コードを非公開にしたという。「当社開発ツールのWind/Uに関連するすべてのビジネスに影響を及ぼした」(Bristol)としていた。

 この係争でコネチカット州ブリッジポート連邦地方裁判所の陪審は昨年夏に,Microsoft社による独禁法違反の行為はなかったという評決を下していた。

 Hall判事は意見書のなかで,「Microsoft社の行為は,ISVやUNIXユーザ,開発者をWindowsの乗り換えさせるために行った古典的な“おとり広告”だ」。

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