米Microsoftが米国時間8月8日に,電子ブックをパソコンで読むためのソフトウエア「Microsoft Reader」の配布を始めたことを明らかにした。Windows 95以降のOSに対応する。
またMicrosoft社と米Barnes & Noble.comは,Microsoft Reader向けの電子ブックを販売するオンライン書店「Barnes & Noble.com eBookStore for Microsoft Reader」を開設した。米Simon & Schuster,米Time Warner Books,Random House社といった大手出版社が,ベストセラー・タイトルをMicrosoft Reader形式で読めるようにする作業を進めている。
Microsoft Readerは,マージン,文字間隔,カーニングといった活版印刷の手法を取り入れている。コンピュータ・スクリーン上の文字品質を向上させるフォント・レンダリング技術であるClearType,強調表示や注釈表示などを可能にするツール,内蔵辞書,ライブラリ,著作権保護機能を備える。WindowsやPocket PCで動作するほか,専用読み取り機での利用を想定している。
パソコン向けのMicrosoft Readerは,Microsoft社のWWWサイトまたはBarnes & Noble.com eBookStoreサイトから無償でダウンロードできる。このほかWordの文書をMicrosoft Readerのフォーマットに変換するプラグイン「Read in Microsoft Reader」も利用可能である。
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