米Microsoftのインターネット・サービス事業部門MSNが米国時間8月31日に,ポータル・サイトとブラウザを統合した「MSN Explorer」のプレビュー第2版「Preview 2」を発表した。同社が「次世代MSN」と呼んでいたもので,家庭ユーザ向け。一般ユーザへの提供を9月4日の週に始める予定である。WWWサイト(http://preview.msn.com/)で無償配布する。完成版のリリースは2000年秋を予定している。

 MSN ExplorerはMSN以外のISPのユーザでも利用できる。Internet Explorer,Outlook Express,Windows Media Playerなどのインターネット関連技術とMSN Hotmail,MSN Calendar,MSN Messenger Service,MSN MoneyCentral,MSN eShop,MSN SearchなどのWWWベース・サービスを統合したもので「家庭ユーザに対し,可能な限り最高レベルのインターネット・サービスを提供する」(MSN社)。

 「MSN Explorerは,インターネットのサイン・アップや接続が最も簡単なサービスであること,そして,ユーザがサービスを自分用にカスタマイズできること。特にこの2つの点で,ユーザに大きな利便性を提供できる」(Microsoft社MSN Marketing部門担当副社長,Yusuf Mehdi氏)。

 使い勝手の点では,以下の点について向上させたという。

・セットアップ手順の簡易化
・他のISPサービスからの乗り換え手続きを簡易化するツール
・ユーザの「お気に入りWWWサービス・ページ」へクリック一つで移動。ブラウジングのほか,電子メール・サービス,インスタント・メッセージ,マネー管理,ネット検索機能など。
・1度ログインすれば,複数のサービス・サイトの利用でも再度ログインの必要がない。

 カスタマイズ機能の特徴は以下の通り。

・カスタマイズ可能なホームページ。
・ユーザの好みに合わせた設定が可能。
・統合された通知機能。
・カスタマイズ可能なサイドバー。地域情報や株式情報,カレンダ,写真,トラベル情報などにクリック一つでアクセスできる。

 このほかにも以下のようなオンライン機能を提供する。

・ディジタル・オーディオやビデオ機能を提供する音楽ボタン「My Radio」「Windows Media Player」を提供。
・WWWパブリッシングを簡易化。ホームページや写真アルバム,ファイル・キャビネなどを簡単に制作できる。
・マネー管理やショッピング・サービス機能へのアクセスを提供。

 Microsoft社は,MSNのコンテンツやサービスを大幅に更新した「MSN 2001」をリリースすることも同日明らかにした。MSN Internet Accessを大幅にアップデートし,広帯域接続も加える。MSN Searchや電子商取引,通信サービスも更新する。MSN Explorerは,Microsoft社が進める「.NET」のほか,このMSN 2001にも組み込まれる。

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