(2000.8.31)
 米Intel,米Microsoft,東芝,米Compaq Computer,米Phoenix Technologiesの5社は米国時間8月30日に,パソコンの電力制御インターフェース仕様「ACPI(Advanced Configuration and Power Interface)」の新版「2.0」を公開したことを明らかにした。

 ACPI 2.0の仕様は,ACPIのWWWサイト(http://www.teleport.com/~acpi/)からダウンロードできる。

 「1996年12月に,Intel社とMicrosoft社,東芝が共同で策定した初版(1.0)の柔軟性を高め,その適用範囲を大企業向けサーバ,デスクトップ機,ノート・パソコンに広げた」(5社)。

 ACPI 2.0は,64ビットのアドレシングに対応する。ACPIのメリットをIntel社のIA-64アーキテクチャにまで拡張した。またマルチプロセサ構成に対応するとともに,CPUの処理状態に応じた電力制御のコンセプト(現在,SpeedStep技術を組み込んだMobile Pentium IIIプロセサで使われている)を取り入れた。電池動作時間をこれまで以上に延ばし,発熱もより低く抑えることが可能である。

 ACPI 1.0からACPI 2.0の機能拡張は主にサーバ市場を狙ったもの。ACPI 2.0は活線挿抜(ホット・プラグ)が可能なCPUやメモリ,PCI,PCI-Xなどに対応する。また1.0との互換性を維持している。

 ACPI 2.0の策定作業は,上記の5社が先導して行ったが,以下の企業の協力も得ている。Acer Inc.,Acer Lab Inc.,Advanced Micro Devices Inc.,American Megatrends Inc.,ATI Technologies Inc.,Bull S.A.,Cherry GmbH,Fujitsu Siemens Computers,Hewlett-Packard Company,Insyde Software,Intelliworxx Inc.,Intersil Corporation,Novell Inc.,Silicon Integrated System Corp.,TouchStone (Unicore) Software,Transmeta Corporation,Unisys Corporation,USAR Technologies,VIA Technologies Inc.,Winbond Electronics Corporation。

 なお上記のベンダによると,ACPI 2.0を取り入れたノート・パソコン,デスクトップ機,ワークステーション,サーバ,OSなどは2001年末までに開発されるという。

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