米Microsoftは米国時間8月28日に,電子ブック(e-Book)に関して米Amazon.comと提携したことを明らかにした。
Amazon.com社は,将来開設する電子ブックのオンラインストアで販売するタイトルの優先的なフォーマットとしてMicorosoft社の「Microsoft Reader」を選んだ。出版・印刷業界のカンファレンス「Seybold San Francisco」でMicrosoft社が明らかにしたもの。
この提携のもと,Microsoft社はAmazon.com社のサービスに特化したMicrosoft Readerを開発・提供する。ユーザはAmazon.com社から電子ブック・タイトルを直接購入できるようになり,ダウンロード後はMicrosoft Readerを使って閲覧することになる。
Microsoft Readerは電子ブックを閲覧するためのソフトウエア。Windows(95以降)やPocket PCで動作するほか,専用読み取り機での利用を想定して開発された。 パソコン向けのMicrosoft Readerは今月9日に同社のWWWサイト(http://www.microsoft.com/reader/)で配布が始まった。
なおMicrosoft社と米Barnes & Noble.comは,Microsoft Reader向けの電子ブックを販売するオンライン書店「Barnes & Noble.com eBookStore for Microsoft Reader」を開設している。米Simon & Schuster,米Time Warner Books,Random House社といった大手出版社も,ベストセラー・タイトルをMicrosoft Readerフォーマットで読めるようにする作業を進めている。
関連記事
■Microsoftがパソコン向け「Microsoft Reader」の配布を開始
■AdobeがSeyboldで電子ブック,WWW,印刷・出版の新戦略を発表
■デジタル・ビデオ/音楽/ブックの市場は2005年には90億ドル規模に
■Amazon.comとLightning Sourceが絶版本のオンデマンド印刷で提携
■Amazon.comとAdobeが電子ブックで提携,Macユーザにも可能に
■AdobeとPricewaterhouseCoopers,InterTrustが電子ブックで提携
■Microsoft,テキストと音声の同期技術のライセンスを受け電子ブックに適用へ
■Microsoftの電子ブック出版に30社以上の出版社が参加,Quarkとも提携
■Microsoft,テキスト読み上げ機能を米語以外の10カ国語に対応へ
[発表資料へ]