米Advanced Micro Devices(AMD)は米国時間8月28日に,10社以上のパソコン・ベンダが1.1GHz動作のAthlonプロセサを搭載したマシンの出荷を計画していることを明らかにした。このうち8社は注文を取り始めているという。

 1.1GHzの「Athlonプロセサ」の出荷を始めたことは8月14日に発表済み。この時点における1.1GHzのAthlonの価格(1000個ロット当たりの単価)は853ドル,1GHz版は612ドルだった。Pentium IIIの1.13GHz版と1GHz版の価格が990ドルなので,リスト価格で比較するとかなり競争力のある値づけである。

 例えば1GHz版Athlonの単価は,1GHzのPentium IIIよりも38%,さらに933MHzのPentium IIIよりも約10%安い。850MHz版を比較しても,Athlonの方が40%近く低価格になっている(価格の比較表は「AMDが価格改定,Athlonの単価はPentium IIIよりも約40%も安い」を参照されたい)。

 1.1GHzのAthlon搭載機の計画をもつベンダには,米Compaq Computer, Fujitsu Siemens Computers, 米Gateway, 米Hewlett-Packard(HP), 米IBM, Caliber, DACCO, 米Everex, Kaltech, Mesh, Micro Express, Mitsuba, SPC, Time, U-Tron, Xiが含まれる。このうちGateway, Caliber, Micro Express, Mitsuba, SPC, Time, U-Tron and Xiは受注を開始した。

 なおAMD社は,1.1GHzのAthlonのベンチマーク・テストの結果をWWWサイトで明らかにしている。ただし,これまでのようなPentium IIIとの比較はなぜか見当たらなくなった(8月28日時点)。

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