|
必聴講座ご紹介 Cloud Days Tokyo 2012 エムオーテックス Cloud Days Tokyo 2012 ヴイエムウェア Cloud Days Osaka 2012 アマゾン データ サービス ジャパン |
米マイクロソフト独禁法裁判の差し戻しが意味する“次”米リアルネットワークスは米ネットスケープと同じ道をたどる?次世代のオンライン音楽配信フォーマットで,米マイクロソフトと米リアルネットワークスが激しく対立している。ちょうどインターネット・ブラウザでみられた,マイクロソフト社と米ネットスケープ・コミュニケーションズの争いに酷似していると感じるのは筆者だけだろうか。 世界のレコード会社は現在,インターネットを介した音楽配信に関して二つの陣営に分かれて競い合っている。一つは米AOL Time Warnerを中心とするMusicNet。もう一つは,仏Universal Music Group(UMG)とソニー・ミュージックエンタテインメント(SME)米国法人が進めるpressplay(旧称「Duet」)だ。いずれも,次世代のオンライン音楽配信ビジネスへの準備を着々と進めている。 2陣営の争点の一つが,オンライン音楽配信の「フォーマット」。このフォーマットの事実上の業界標準候補として有力視されているのが,マイクロソフト社が提供する「Windows Media」とリアルネットワークス社が開発中の新フォーマットの二つである。 Music Netはリアルネットワークス社を中心にしてプロジェクトを進めているから,当然同社の音楽フォーマットを採用する。もう一方のpressplay陣営がどう動くかに注目が集まっていたが,ついに先週決着をみた。米国時間7月12日に,pressplayはマイクロソフト社と手を組むことを発表したのだ。これによって,「MusicNet - リアルネットワークス」対「pressplay - マイクロソフト」という構図が,明確になったのである。 オンライン音楽配信のフォーマットとして,二つの規格が並存する可能性はもちろん残っている。しかしビデオ・テープからCDに至る音楽メディアの歴史を振り返ると,フォーマットはいずれかに収れんすることになろう。では,最終的な勝利を手にするのは,マイクロソフト社なのか,あるいはリアルネットワークス社のフォーマットなのか。 これを予測するうえで参考になりそうなのが,一審の判断が覆ったマイクロソフト社の独禁法裁判である。この裁判で連邦控訴裁は米国時間6月28日に,マイクロソフト社の分割を命じた一審判決を覆して,連邦地裁に再審を命じた。この控訴審の判断は大きな意味をもつ。控訴裁の判断は事実上,「WindowsとIntenet Explorerの機能統合は,独禁法に抵触する悪質な抱き合わせ販売ではなく,消費者に利益にかなう正当な行為」と認めたことにつながるからだ。 これによってマイクロソフト社は,OS(直近だと10月25日発売のWindows XP)に重要なアプリケーションを組み込んで一体化することがぐっと容易になった。そしてマイクロソフト社にとってインターネット・ブラウザに次ぐ新たな標的の一つは,間違いなくオンライン音楽配信フォーマットなのである。Windows XPには,Windows Mediaが一体化される。Windowsの90%という圧倒的な市場占有率は,もちろんWindows Mediaに有利に働く。オンライン音楽配信フォーマットでも,マイクロソフト社が事実上の業界標準を握る可能性が高い。 ネットスケープ社はマイクロソフト社とのブラウザ戦争の後,結局は米AOL(America Online)の傘下に入った。さてリアルネットワークス社の運命は・・・。
※控訴審の判断について (小林 雅一=ジャーナリスト,ニューヨーク在住,masakobayashi@netzero.net) ■著者紹介:(こばやし まさかず) ◎関連記事 連載新着記事一覧へ >>
|