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記者の眼

雑誌社サイトより参考になるネット掲示板?

清嶋直樹 2003/05/08 ITpro

 日経情報ストラテジーの最新号(6月号)で,「インターネット調査」に関する記事を担当した。消費者に対するアンケート調査を,郵送や電話ではなく,Web画面からの入力で行うもので,安価に迅速な調査が可能なため,最近企業の利用が急増している。今年3月時点での市場規模は100億円を超えたとみられ,前年比で倍増したようだ。

記者がネット調査を実体験

 今回,ネット調査を活用しているカルピスや明治製菓といったマーケティング先進企業を取材した。しかし,それだけでは実感を持って記事を書けないと考え,実際に自分でもネット調査を体験することにした。記者は,特集で取り上げるために「CIO(情報戦略統括役員)調査」など紙ベースの調査を担当したことはあるが,ネット調査は初めてだ。

 テーマは,「ビジネスパーソンは,企画書を作ったり,システムを設計するといった業務を進めるに当たって,どのような手段で情報収集をしているか」というものにした。記者は,まさに業務上必要な情報を提供する雑誌を担当している。このテーマなら,結果を今後の仕事に生かせると考えた。

日経BP社ではIT Proを利用した調査も多く実施しているが,今回の調査はYahoo!リサーチで実施した。国内最大のポータル・サイトであるYahoo! Japanの利用者がモニター(回答者)になっており,ここでの調査結果はネット利用者全体の姿により近いと考えられる。

 以下で,今回の調査で分かったことを紹介したい(調査方法の詳細は後述)。

 まず,ホームページ(ウェブ・サイト)を6種類のカテゴリに分け,どのカテゴリのホームページが「業務にかかわる情報を収集するとき」に参考になるかを聞いた(図1)。「とても参考になる」「参考になる」の合計が最も多いのは「一般企業・団体のホームページ」(65.7%)である。

図1●インターネットで業務にかかわる情報を収集するときに,どのようなホームページの情報を利用していますか。また,そのホームページはどのくらい参考になりますか

 逆に,「あまり参考にならない」「まったく参考にならない」の合計が一番多いのが「雑誌社のホームページ」(30.3%)だという結果は,雑誌社に籍を置く記者としてはショッキングだった。

 この原因は,調査結果からは直接分からない。雑誌社のホームページの絶対数がほかのカテゴリより少ないのが影響しているのかとも考えたが,「利用したことがない」の比率がほかのカテゴリに比べて別段高いわけではない。考えられるのは,新聞社や一般企業のホームページに比べたとき,雑誌社のホームページでは,最新号の目次情報など限定的な情報しか提供していないことが少なくない,といったことだろう。

インターネット掲示板を業務に活用

表1●業務にかかわる情報収集のために,よく参考にするホームページ(3つまでの複数回答)
 「よく参考にする」サイト名を具体的に挙げてもらったのが表1である。雑誌社系のホームページが目立つのは,上の結果と一見矛盾しているようだが,一部サイトは人気が高いようだ。新聞社系ホームページでは,紙媒体の購読シェアに反して,日経と朝日の人気が他を圧倒している。

 また,各省庁のホームページを挙げる回答も目立っており,ビジネス情報源として信頼されているようだ。インターネット掲示板の「2ちゃんねる」も支持を集めた。一般企業のサイトは票が分散してしまい,上位にはあまり入らなかった。

 6つのカテゴリのうち,「インターネット掲示板/口コミサイト」カテゴリの参考度合いには,年代差が色濃く出ている。50代以上では「利用したことがない」が23.9%と多いが,30代では,13.1%と少なくなる。「とても参考になる」「やや参考になる」の合計は,50代以上では25.0%にすぎないが,30代では39.2%になる。「個人のホームページ」でもほぼ同じ傾向がある。

 「インターネット掲示板/口コミサイト」に対する評価を自由回答でも聞いている。「扇情的な情報が多く中身にバイアスがかかる」「信ぴょう性に欠ける部分が多い」といった否定的な意見があるのは事実だが,一方で,「お客様のニーズを知ることができる」「書き込み内容で製品の反響を確かめられる」といった一般消費者の声を直接聞ける面を評価する声が目立った。

 「最新の情報が正式発表前でもつかめることがある」「情報収集の発端として重要な役割を担う」など,情報収集のきっかけになる点を評価する人も多い。さらに,「プログラミングなどの業務では,同様の仕事を持った人たちが,アイデアを提供し合っていて,ヒントを得られることが多い」といった見方もある。

雑誌の存在感は薄い

 インターネット以外での情報収集についても聞いている(図2)。「業務にかかわる情報収集の目的で接することが多いメディア」について,ネットで調査したため「インターネット」が圧倒的に多いのは当然だが,新聞をよく見る人が多い一方で,テレビの支持率が最も低いことが分かる。これとは別に「普段接するメディア」についても聞いているが,テレビに「とてもよく接する」人は49.1%で,インターネット,新聞に次いで3位になっている。

図2●業務にかかわる情報収集の目的で接することが多いメディアはどれですか

 専門誌を担当する記者としては,業務上の情報収集で雑誌に接してもらうことを期待したいところだが,雑誌に「とてもよく接する」(15.0%)人は新聞(30.2%)の半分にすぎない。これとは別に,「業務にかかわる情報収集のために雑誌を読む機会が1年前に比べて増えたか」という質問もしているが,減少派(29.0%)が増加派(15.1%)を大きく上回る結果になっている。

 これらの結果から読み取れるのは,業務上の情報収集について,雑誌(社)が選ばれるケースが紙媒体でもインターネットでも少なくなっているということだ。「情報の新鮮さでは新聞に負けるし,企業の発表情報はホームページに行けば誰でも見られる。雑誌の記事には,これらにない,鋭い視点と突っ込んだ内容が必要だ」とは,先輩記者から繰り返し言い聞かされていることだが,まだまだ不十分なのだろう。

(清嶋 直樹=日経情報ストラテジー)

調査の方法:調査対象は30代以上で東京・大阪圏に住む会社員・会社役員。Yahoo!リサーチの登録モニターで条件に該当する人から無作為抽出し,回答を依頼した。回収数は304。ネット利用者の年齢層の偏りが結果に影響するのを避け,若い世代以外も含めた会社員・会社役員全体の姿が結果に反映されるようにするため,30代・40代・50代超のそれぞれで同数の回答者を集め,日経情報ストラテジーの読者の年齢構成に沿って補正計算する「ウェイトバック集計」を行っている。

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