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記者の眼

どこへ行くRambus

神保進一 2001/06/01 ITpro

 米Intelは,米Rambusが開発した「Direct RDRAM」をパソコン用次世代メモリとして強く推し続けてきた。Direct RDRAMに関する数々の不評にもなかなか耳を貸そうとしなかった。同社が最初にDirect RDRAM支持を打ち出したのは1997年秋のこと。それから早くも3年半が過ぎた。

 しかし,思ったほど普及していないのが実状だ。筆者にみるところ,2001年末の時点での普及率は20%に満たないだろう。これは,ノート・パソコンを含めた全パソコンを対象にした普及率である。あのIntel社のバックアップがあるにしては小さい数字だ。Direct RDRAMはどこへ行くのだろうか。

 普及がはかばかしくないのは,実はIntel社自身にも問題がある。

 パソコンの主記憶としてDirect RDRAMを普及させるうえで,Pentium 4は格好のキッカケとなるはずだった。Pentium 4の外部インタフェースのデータ転送速度は3.2Gバイト/秒(=400MHz×64ビット幅)。「データ転送能力に対応する主記憶としては,やはり高速なインタフェースを備えるDirect RDRAMが必要」というシナリオが描ける。

 技術的には「Pentium 4マシン=Direct RDRAMの主記憶」となってもおかしくないのだが,そう簡単にはことは進まない。

 最大のネックはDirect RDRAMの価格である。Direct RDRAM搭載メモリ・モジュール(RIMM:Rambus in-line memory module)の価格は,同容量のSDRAMを搭載したメモリ・モジュール(DIMM:dual in-line memory module)に比べて高い。Pentium 4とDirect RDRAMの組み合わせでは,どうしても部品コストや製造コストの増加を招いてしまう。激化する価格競争のなかで,コストに厳しい目を向けるパソコン・メーカーは,採用に二の足を踏まざるを得ない。

Direct RDRAM支援策もシナリオ通りには進まず

 Direct RDRAM応援団を自認するIntel社も手をこまねいている訳ではない。Pentium 4の出荷開始とともに,二つの支援策を実施した。

 一つは自作機など小売り市場向けに打ち出した措置で,Pentium 4とRIMMをバンドルした製品を用意するというもの。比較的高値で販売できるPentium 4と一緒にして売ることで,RIMMの割高感を和らげる効果をねらった。ただし小売店ではPentium 4とRIMMをそれぞれ単体でも値付けをしており,実売価格で比較すると割安感は期待したほど出なかった。

 もう一つがパソコン・メーカーに対する施策である。Pentium 4を使うパソコン・メーカーにキャッシュ・バック(払い戻し)を実施したのだ。具体的な方法をIntel社は明らかにしていないが,実質的にPentium 4を値下げしたのと同様の効果を生み,コストの面でパソコン・メーカーに余裕をもたらすことをねらった。

 ところがここにきてIntel社は,方針を大きく変えた。米国時間4月29日に行ったPentium 4の大幅値下げ(最大51%)を機に,パソコン・メーカへのRambus支援策を打ち切ったのである。当初Intel社は,DIMMとRIMMの価格差がなくなるまでRambus支援を続けるとしていたが,ホゴになってしまった。

 ちなみにDIMMとRIMMの価格差は依然として大きい。容量128Mバイト品の実売価格で比べると,PC133仕様のDIMMが4500円~5500円であるのに対し,PC800 RDRAM準拠のRIMMは1万1000円~1万4000円だ。

Intel社のDirect RDRAM応援団のスタンスは変わらないが・・・

 Direct RDRAMが置かれた状況が厳しいのは確かである。しかし現在のところIntel社は,Direct RDRAM応援団のスタンスを崩していない。

 Rambus社は6月13日から東京で開催予定の開発者会議「RAMBUS DEVELOPER FORUM JAPAN 2001」(http://www.rambus.co.jp/forum/index.html)で,Direct RDRAMの改良仕様と今後のロードマップをメモリ・メーカーと共同で発表する予定だ。この発表にはIntel社も賛同する見込みである。

 コスト削減に向けた手も打っている。Intel社は,6月4日から台北で開催されるCOMPUTEX TAIPEI 2001で,Direct RDRAM搭載システムのコスト削減策を打ち出す。Pentium 4搭載マザーボードを,コストのかさむ6層基板ではなく4層基板でも設計可能にする(ちなみに現在は,Pentium III用マザーボードと比較して製造コストは20ドルほど高い)。

 Direct RDRAM対応したチップセット「850」の値下げもありそうだ(現在は約40ドルと,20ドル台のPentium IIIやAthlon向けチップセットに比べ割高)。同社は9月24日ごろに,SDRAM対応のPentium 4用チップセット「845(開発コード名はBrookdale:ブルックデール)」を発表するが,そのときに850チップセットを値下げすることが予想される。

 ただ,こうしたコスト削減策の効果が出てくるのは,早くても2001年クリスマス商戦モデルから。さらにPentium 4搭載システムが現状のPentium III並みの製造コストになるには,まだまだ時間がかかりそうだ。Direct RDRAMの普及への道のりは,ここ当分険しそうだ。

(神保 進一=インターネット局ニュース編集部次長)

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