米Apple Computerは米国時間7月11日,Mac OS X 10.4.1を最新版10.4.2にバージョンアップするための「Mac OS X 10.4.2 アップデート」を公開した。アップデートを適用すると,Mac OS X の信頼性を向上できるという。また,カーネルの脆弱性も修正できる。このため同社では「すべての対象システムでアップデートをお勧めします」としている。

 今回公開されたのは,Mac OS X 10.4の信頼性を向上させるためのアップデート。適用すると,Mac OS X 10.4.1は10.4.2にバージョンアップする。今回のアップデートでは,

  • ネットワーク・ファイル・サービスを使用したファイル共有
  • Active Directory 環境での認証
  • AirMac およびワイヤレス・アクセス
  • Dashboard ウィジェットの管理
  • 他社製アプリケーションやデバイスとの互換性

といった機能の信頼性を向上できるという。

 セキュリティの観点からは,カーネルに見つかった特定の脆弱性を解消できる。Mac OS X 10.4.1では,この脆弱性を突くようなTCP/IPパケットを送信されると,カーネル・パニックが発生してOSが再起動してしまう。つまり,DoS(サービス妨害)攻撃を受ける危険性がある。今回のアップデートを適用すれば,その危険性を回避できる。

 また,今回のアップデートを適用すれば,Apple 製ウィジェットを別のウィジェットで上書きされることも防げる。具体的には,Apple 製ウィジェットと同じIDを持った新規ウィジェットをインストールしようとすると警告を発するようになる。

 アップデートは,同社の「ソフトウェアアップデート」ページからダウンロードできる。Mac OS Xが備えるソフトウェアアップデート機能でも適用できる。

◎参考資料
Mac OS X 10.4.2 アップデートのセキュリティコンテンツについて
ソフトウェアアップデート
「Mac OS X Update 10.4.2」について
「Mac OS X Server 10.4.2」について

(勝村 幸博=IT Pro)