日本ヒューレット・パッカード(日本HP)は5月27日,SolarisからLinuxへのCおよびC++プログラムの移植を支援するツール「Solaris to Linux Porting Kit」(SLPK)を無償提供すると発表した。Solaris用のソースコードを,Linux上でコンパイルできる段階まで変換可能という。

 日本HPでは,あるプロジェクトで,SolarisからLinuxへの移行期間を8分の1に短縮できたとしている。120万行のCおよびC++のコードからなるエンタープライズ向けアプリケーションで,全体の90%はSLPKで自動的に変換できたという。残りの10%を手作業で変換し,25日間で移行が完了したとしている。日本HPでは,SLPKを使用しなかった場合,1日あたり6000行,200日を要したと試算している。

 インターネットなどでの公開は行わない。利用したい場合は,日本HPに問い合わせる。

 対象となるSolarisのバージョンは8および9。LinuxはRed Hat Enterprise Linux 2.1/3,SUSE Linux Enterprise Server 8/9。コンパイラはgcc 2.96/3.2.3。CPUはx86,Itanium,Opteron。

 日本HPは7月から,SLPKを利用したSolarisからLinuxへの移行支援サービスを開始する。

(高橋 信頼=IT Pro)