フィンランドNokiaは5月25日(現地時間),同社が保有する全ての特許についてLinuxカーネルでの利用を許可すると発表した。同日,同社は「法的に拘束力がある」(Nokia)特許声明をWebサイト上で公開した。特許の使用許諾は,現存するLinuxカーネルの公式リリース,および将来の公式リリースに適用される。

 米IBMは2005年1月,同社が保有する500件の特許をオープンソース・コミュニティに公開すると発表,パテント・コモンズ(特許共有資産)」という概念を提唱している(関連記事)。Nokiaの特許開放はこれに続く動きと言える。

 「多くのオープンソース・プロジェクトは,特許問題を明確にしていない著作権ライセンスだけに基づいている。Nokiaは,開発者とユーザーの利益のため,オープンな開発モデルと革新を促進するために,他の特許保有者が当社に続くことを願っている」(Nokia)

 Nokiaは,同日,Linuxを搭載した無線LANインターネット端末を発売している(関連記事)。

(高橋 信頼=IT Pro)