内閣官房情報セキュリティ対策推進室は4月21日,「内閣官房情報セキュリティセンター(NISC:National Information Secuirty Center)」が4月25日に設置されることを明らかにした(PDFファイル)。NISCとは,国内における情報セキュリティ政策/対策の中核的役割を担う組織。設立自体は2004年12月に決定されていたが,名称などは決まっていなかった(関連記事)。今回,正式名称ならびに設立日などが明らかにされた。

 政府の高度情報通信ネットワーク社会推進本部(以下,「IT戦略本部」。本部長は総理大臣)は2004年12月,情報セキュリティ対策を施すための統一的/横断的な組織「国家情報セキュリティセンター(仮称)」を設置することを決定した。情報セキュリティ基本問題委員会から出された「第1次提言」を踏まえた決定である(関連記事)。

 この「国家情報セキュリティセンター(仮称)」にあたるのが,今回発表されたNISCである。NISCの役割などは,2004年12月の発表の通りである。内閣官房情報セキュリティ対策推進室を強化ならびに発展させてNISCとする。

 NISCの役割は以下の通り。

(1)(情報セキュリティに関する)基本戦略の立案
(2)政府機関の総合対策促進
(3)政府機関の事案対処支援
(4)重要インフラの情報セキュリティ対策

 上記のうち,(1)~(3)の詳細については,2004年12月時点で明らかにされていた。(4)については,近日中に出される予定の,情報セキュリティ基本問題委員会の「第2次提言」で明らかにされる予定である。

◎参考資料
内閣官房情報セキュリティセンター(NISC)の設置について

(勝村 幸博=IT Pro)