「国内最大規模の情報セキュリティ関連のカンファレンスおよび展示会では『RSA Conference Japan』では,毎回セキュリティの最先端技術を紹介している。4回目となる今年は,技術だけではなく実装や運用にも焦点を当てる」——。RSA Conference 2005 Japan 実行委員長の安延 申氏は4月19日,プレス向けの事前説明会において,RSA Conference 2005 Japanの概要を紹介した(写真)。

 RSA Conferenceとは,1992年以降,米国で毎年開催されている情報セキュリティ関連のカンファレンスおよび展示会(関連記事)。「RSA(用語解説)」の名が示すとおり,最初は暗号学者の小規模な発表会だったが,年々成長を続け,現在では1万4000人以上を集める世界最大級のセキュリティ・イベント(カンファレンス/展示会)となった。

 2001年からは「RSA Conference Europe」として,欧州の主要都市でも毎年開催されるようになり,2002年からは日本でも「RSA Conference Japan」として開催されている。

 いずれのRSA Conferenceについても,その特徴の一つは「内外のトップ・クラスのスピーカによる,最先端技術に関する講演」(安延氏)が聞けることだという。専門家による講演は,「基調講演」ならびに「クラス トラック」などにおいて行われる。そのクラス トラックにおいて,今年から新たに「セキュリティ対策(技術)の実装と運用」に関する講演が加わった。

 「例年同様,“ここでしか聞けない”と言われている『暗号技術の最新動向』と『ネットワークの脅威と対策』に加え,『セキュリティ対策(技術)の実装と運用』に関する講演を用意した」(安延氏)。具体的には,VoIPやSELinux,セキュリティ監査および検疫システムなどの実装や運用に関する講演が,それぞれの専門家によって行われる予定。

 「現在では,セキュリティ技術を知るだけでは不十分である。現場へ実装する際の方法論などを理解する必要がある。その点を考慮して,クラス トラックの構成を決めた」(安延氏)

 加えて,必要最低限のセキュリティ知識を学ぶための「チュートリアル トラック」も,今年から開催する。また,2004年からは,CIO/CISO向けの「マネージメント トラック」も開催されている。

 RSA Conference 2005 Japanは,5月12日および13日の2日間,東京プリンスホテル パークタワーで開催される。

(IT Proセキュリティ取材班)