Linux認定資格LPIC(Linux Professional Institute Certification)の受験者に占める日本のシェアが高まっている。「月によって多少の変動はあるが,現在,世界のLPIC受験者数の6~7割は日本」(LPI-Japanの成井弦理事長)。約1年前の日本のシェアは約5割で日本の割合は増加傾向が続いている。日本での累計受験者数は,2005年3月末で約3万5000人に達した。合格者の累計は約2万2000人となった。日本は合格率も高いという。

 日本のシェアが高い理由について,成井氏は「メインフレーマがLinuxに力を入れており,資格取得に熱心。日本には世界のメインフレーマ4社のうち3社がある。政府がオープンソース振興に力を入れていることも大きい」と見る。

 日本での試験問題作成も開始した。LPIで問題作成を担当しているMark Miller氏が来日し,4月14日と15日の2日間,問題作成ワークショップを開催した。このワークショップは,ボランティアの問題作成者が一同に会し,ディスカッションを行いながら問題を作成していくというもの。今回は5人のボランティア問題作成者が集まり,レベル1の問題約60問を作成した。これらの問題は,今後LPIでの審査をへて,実際のLPICの試験に出題されることになる。「本で学んだ知識ではなく,現場での経験が物を言う問題が作れた」(参加したボランティア)。

 LPI-Japanでは,今後四半期に1回程度,このような問題作成ワークショップを開催し,今後も日本発の問題を増やして行きたいとしている。

(高橋 信頼=IT Pro)