経済産業省は4月4日,IT活用に優れた中小企業111社を「IT経営百選」として選出した。選ばれた111社は,全国の中小企業のIT活用高度化のモデルケースとなる。

 「IT経営百選」は中小企業の経営改革をIT活用で応援する「IT経営応援隊」の事業として実施されたもの。2004年10月から募集を実施したところ,全国で134件の申請があった。

 申請された企業は「ビジネス戦略・経営改革」,および「IT高度活用」の2つの視点から評価を実施。ビジネス戦略・経営改革の視点では,大手にはマネができないビジネス・モデルか,経営の自立化が出来ているか,経営のオープン化ができているか,満足度経営を実践しているか,業績が好調に推移しているかを評価。IT高度活用の視点からは,コミュニケーションの高度化への活用,営業・マーケティング改革への活用,業務プロセスの高度化・統合化への活用,人材・ノウハウの高度活用,情報セキュリティ対策といった項目から評価した。選考資料は,IT経営応援隊のホームぺージで公開している。

 最優秀賞は大阪府の東海バネ工業,東京都のメリーチョコレートカムパニー,大阪府の中田製作所,熊本県のネイチャー生活倶楽部,埼玉県のアースダンボール,東京都の日本ノーベル,大阪府の昭和電機,北海道のビッグ,東京都の山崎文栄堂,神奈川県のカナジュウ・コーポレーション,広島県の21,東京都の久米繊維工業,静岡県の浜松倉庫,埼玉県のアキュラホーム,大阪府のダン,大阪府のサンコーインダストリー,東京都の明豊ファシリティワークス,東京都の武蔵野,新潟県の越後製菓,東京都のカブドットコム証券,新潟県のタカヨシ,福岡県のシャボン玉石けん,栃木県のカルソニックハリソン,東京都の伊澤,埼玉県の三州製菓,三重県の宮崎本店,計26社が選出された。

 このほか,優秀賞21社,奨励賞49社,IT活用賞15社が選出された。各受賞社の業務やIT活用状況,体制などの詳細は,IT経営応援隊のホームぺージで公開している。

(高橋 信頼=IT Pro)