調査会社のノーク・リサーチは3月28日,中堅・中小企業のIAサーバー導入実態調査結果を発表した。調査結果によれば,年商5億円以上500億円未満の企業のうち,25.5%がサポート切れNTを使用しており,Linuxは25%が導入している。また個人情報保護対策は6割が未対応であることが明らかになった。

 調査によると,25.5%の企業はWindows NTをいまだに利用している。マイクロソフトはWindows NTのサポートを2004年12月に停止しているが,26.1%の企業はその事実を知らなかった。またNTを利用している企業は全体の58.3%だが,そのうち52.3%は今後もNTをそのまま使うと答えている。

  Linuxの利用率は25%で,「今後使いたい」と合わせると43.8%となっている。ただし56.2%が今後も使うつもりはないと答えている。Linuxを使うつもりがない理由としては,「現状のOSに満足している」が49.7%,「サービス/サポートが不安」が47.6%,「パッケージ・アプリケーションの少なさ」が30.8%だった。

 商用LinuxのシェアはRed Hatが62.7%,Turbolinuxが32.9%,ミラクル・リナックスは8.3%。用途はメール/Webサーバーが64%,データベース・サーバーが38.2%。基幹業務用という回答が11.4%あった。

 セキュリティ対策では90.6%がウイルス対策ソフトを導入,不正アクセスの防止対策を68.9%が導入している。しかし,個人情報情報漏洩対策については「具体的に対策をすでにおこなっている」のは13.8%。「4月以降に実施を計画している」のは25.2%,「実施する意向を持つが対策が分からない」という回答が2.7%あり,約6割の企業がまだ未対応という計算になる。

 グループウエアの導入率が57.2%となった。IP電話は25.3%が導入,49.9%が導入を検討している。無線LANの導入率は40.1%と4割を超えた。

 設置サーバーのシェアはNECが22.3%でトップだった。

 調査対象は年商5億円以上500億円未満の民間企業。2005年1月から3月にかけて,インターネットのWebサイトでアンケートを行った。有効回答数は524社。

(高橋 信頼=IT Pro)

◎関連資料
2005年 中堅・中小企業のIAサーバ導入実態調査(ノーク・リサーチ)