| ||
| ||
|
Haansoftは韓国のワープロ・ソフト最大手。2004年10月にミラクル・リナックスが中国Red Flag Softwareと共同開発しているAsianuxに参加,AsianuxをベースにしたHaansoft Linux for Serverを韓国で発売した。デスクトップ向けにも,AsianuxベースではないがHaansoft Linux for Workstationを発売している。
Baek氏は「韓国でのLinux普及は日本や中国に比べ遅れている」としながらも,政府機関などでLinuxの採用が始まっており,文部省の電子データ・システムや大統領府のデスクトップでLinuxの採採用プロジェクト,Pohan大学やHansin大学でのLinux人材育成やLinux移行計画が進んでいると語った。また,最近「韓国で政府教育情報システムの2700台のUNIXサーバーをLinuxサーバーに置き換える,総額5000万ドルのプロジェクトが進行している。実現すれば世界最大級のLinuxシステムになる。(Haansoftが販売する)Asianuxが採用されることを期待している」と述べた。
中国Red Flag SoftwareのExecutive PresidentであるChris Zhao氏は「中国ではコスト削減と国家セキュリティの観点から政府がLinuxを推進している。国家郵政局,国家安全部,国家科技部,中国煙草,北京市政府といった政府機関が我々の顧客となっている。また南方基金や中国人寿保険公司,上海証券取引所,北京鉄路局なども顧客である」と語った。同社はAsianuxをベースにデータベース・サーバー向けRed Flag DCを販売している。
ミラクル・リナックス社長の佐藤武氏は,2005年7月に出荷を予定している「Asianux 2.0は信頼性,可用性,保守性をコンセプトに開発した」と語った。通信事業者向けの規格Carrior Grade Linuxにも対応,基幹業務や通信事業者での採用に堪える信頼性や可用性の確保を目標とした。また,UnicodeだけでなくEUC,シフトJISもサポートすることで官公庁や自治体で採用しやくすくする。
Asianuxは2.0でLinuxカーネル2.6を初めて採用する。カーネル2.6は2003年12月にLinux開発コミュニティから正式リリースされ,サーバー向けディストリビューションでは米Novellは2004年8月に出荷したNovell SUSE LINUX Enterprise Sever 9で,米Red Hatは2005年2月に出荷したRed Hat Enterprise Linux 4でカーネル2.6を正式採用している。AsianuxはSUSEに1年,Red Hatに半年以上遅れて2.6を採用することになる。ミラクル・リナックスからMIRACLE LINUX V4.0として出荷されるのは,サーバー・ベンダーからの認証に時間を要するため2005年10月となる。記者会見でミラクル・リナックスの佐藤氏は「カーネル2.6をいつ正式に採用すべきかは激しい議論になったが,Asianuxは信頼性を最優先し,十分に成熟した段階で採用することにした」と述べた。
またミラクル・リナックスは,2004年6月から12月のMIRACLE LINUXのライセンス販売は,前年同期比の倍になったことを明らかにした。