独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)は2月7日,オープンソースのデスクトップ管理ツール「MultiVNC 1.0」の正式公開を開始した。MultiVNCは,2004年度上期オープンソースソフトウェア活用基盤整備事業として採択し,アルファシステムズが開発。IPAが実施している教育現場でのLinux活用実験で利用している。

 MultiVNCは,ネットワーク上の別のパソコンの画面を表示し,遠隔操作するソフトウエア「VNC」を拡張し,複数のデスクトップ画面を教師側の画面上に並べて表示できるようにしたもの。最大16画面を同時に表示できる。サーバーの画面をクライアントに送信することも可能。

 教師が,複数の生徒の画面を見ながら授業を進めるなどの用途に使用できる。現在,「学校教育現場におけるオープンソースソフトウェア活用に向けての実証実験」を実施している愛知県立東海商業高校で,ワープロや表計算の実習に使用している。

 MultiVNCはアルファシステムズのサイトなどからダウンロードして入手できる。同サイトではFlashの動画によるデモなども提供している。

(高橋 信頼=IT Pro)